放浪フリーク

企業の末端オブ末端で働かされている28歳の見たもの聴いたものの記録だよ。今は育休中。令和生まれの娘がいるよ。

Berryz考 ~ゴールデン チャイナタウン編~

 今日はハロプロの最高傑作(だと思う)Berryz工房について。KIRINJI、GRAPEVINEときていきなりアイドルかよ?となるかもしれませんが、大好きなのです。苦手な方はここで回れ右してくださいね。

 

●永遠のブレイク寸前

 今や沢山のグループアイドルが存在し、様々なコンセプトや個性を打ち出して生き残りをかける時代。そんな中、1人の卒業を除いてはメンバーチェンジもなく、「10年」続いているグループがあるのです。華やかなルックスにサービス精神旺盛なトーク、ステージでの歌やダンスは他アイドルの追随を許さないほど。そこまでの実力を持ちながら、国民的アイドルの座に登りつめることはなかった7人組、それがBerryz工房です。

 ハロー!プロジェクトのお姉さんグループBerryz工房が、来年3月3日に武道館でラストコンサートを開催し、この日をもって無期限活動停止することが公式に発表されました。メンバーが結婚したり出産したりしても、ベリーズはずっと続いていくような気がしていたからこそ、今年8月の活動停止発表はショックが大きかったです。ファン歴が浅い私は知るのが遅すぎたという後悔の念から、今までを取り戻そうと必死で動画やCDやライブのDVDを漁りました。幸い10年という歳月のおかげで豊富なネタを遡ることができました。今は活動停止が寂しいというよりも、こんなに楽しませてもらってありがとう、3月までもそれぞれのその後も全力で応援したい、そんな清々しい気持ちです。でもやっぱり寂しいね。3月3日ライブビューイングしないかなあ。。。

 

●歌姫がサブに徹する贅沢

 さてここから本題です。10年続けばそれだけ楽曲も沢山あります。『普通、アイドル10年やってらんないでしょ!?』なんて、妙な説得力のある曲も。ベリーズがこれまでリリースした豊富な楽曲の中から、個人的にアイドルソングとして面白いなあと思った1曲について掘り下げてみたいと思います。選んだ楽曲はこちら。

 


Berryz工房 『ゴールデン チャイナタウン』(Berryz Kobo[Golden ChinaTown ...

 

 2013年6月19日リリースの『ゴールデン チャイナタウン/サヨナラ ウソツキの私』から『ゴールデン チャイナタウン』。作詞作曲はおなじみつんくさん、編曲は鈴木俊介さんがしていらっしゃいます。ちなみにハロプロの曲でいいなと思った曲の編曲者をみると鈴木俊介さんだった、ということがよくあります。最近だと『The摩天楼ショー』とかブラスアレンジの『五月雨美女がさ乱れる』とか。

 この曲の面白いところは、ベリーズの歌唱を支えている梨沙子ちゃんと雅ちゃんの2人が、サビまでソロを封印しコーラスに徹している点。この曲においてのセンター熊井ちゃんとももちを除き、後列メンにもほぼ均等に歌割りがあります。普段際立って歌割りの多い梨沙子ちゃんと雅ちゃんを「○○ちゃいな」要員にしてしまうなんて、何とも贅沢な楽曲。2人がメインで歌う『サヨナラ ウソツキの私』の裏で、こういう曲が成り立つのもベリーズの強みだと思います。

    ☆歌割りの詳細

  くまい…8回

  ももち…7回

  さき…4回

  ちなみ…3回

  まあさ…3回

  りさこ…3回

  みや…3回

 

●高身長センターで生まれる黄金比

 私にとってのグループアイドルの理想形として「奇数」であってほしいというのがあります。偶数が嫌いなわけではないのですが(スマイレージは勿論でんぱ組とかもすきです)、並んだ時センターが生まれる奇数の方が見栄えが格段にいいというのがその理由です。ベリーズもまた、奇数の7人グループ。歌割りの話でも書きましたが、『ゴールデンチャイナタウン』のセンターを務めるのは熊井ちゃんです。誰がセンターに来てもおかしくない程、個性があり華もある子が揃っているベリーズですが、176㎝の熊井ちゃんがセンターに来た時に漂うベリーズの無敵感、無双感は凄みがあります。センターにずば抜けた高身長の熊井ちゃんが来ることによって、他のメンバーの身長の凸凹が目立たなくなってシンメトリーに見える。「貴方のkissはエキセントリック」からの阿修羅ダンス(勝手に命名)は、高身長の熊井ちゃんを擁するベリーズならではだと思います。Dance shot ver.を貼ったのもここに注目してほしいがためでした。ももちをすっぽり隠すまあさちゃんもナイスファイトだと思います笑

 

●コンサートでの盛り上がり

 『ゴールデンチャイナタウン』を初めて聴いたときは、面白いけど少し単調だなあ、サビも弱いし地味な曲だなあという印象でした。世界進出を意識したシングルの中では、圧倒的に『cha cha SING』や『アジアン セレブレイション』の方がキャッチ―な作りになっていると思います。しかし夏のハロコンでこの曲を生で聴いて、この曲こんなに尖っててかっこよかったんだ…!と衝撃が走りました。間奏部分の声援の一体感と、楽曲からは想像もつかないような会場の盛り上がりには本当に驚いたのを覚えています。

 無邪気で可愛いだけではもうない、大人になったメンバーに似合った、少し憂いを帯びたようなこの楽曲。リリース時期的に「チャイナ」というワードはよくなかったんじゃないかという声も聞きますが、歌割りの斬新さとフォーメーションの美しいダンス、地味だけどじわじわハマるスルメな曲。おまけにコンサートで化けるとくれば、アイドルソングとして十分素敵じゃないか、と思うのです。

 

 

蛇足

このシングルで”綺麗なお姉さん感”を存分に発揮した後、次のシングル『ROCKエロティック』で圧倒的な男装をしてみせた熊井ちゃんの罪は重い。

 


Berryz工房 『ROCKエロティック』(Berryz Kobo[Erotic ROCK]) (MV ...